◎谷側勾配と擁壁への影響を考慮した
設計について
Q:杭式基礎の設計では谷側がレベルと勾配がある場合どのように設計していますか?
A:水平方向の傾斜の有無により斜面傾斜を考慮し、杭の特性値βの算定時の水平方向地盤反力係数を補正して計算しています。
下記の図の通り傾斜の有無で水平方向の地盤反力が変わります。
支柱谷側地盤が水平な場合 | 支柱谷側が傾斜している場合 |
---|---|
水平方向地盤反力は低減しない | 水平方向の地盤反力は、上層部で低減する |
地盤の傾斜による水平方向の地盤抵抗の相違 |
【杭の特性値βの算定方式】(レベル)
各地盤の杭の地盤特性値βiは、次式により算出する。
杭の特性値βi=
:水平方向地盤反力係数の基準値
【斜面傾斜を考慮した杭の特性値βの算定方法】
斜面傾斜を考慮した杭の特性値β=
ここに、=斜面傾斜の影響を考慮した水平方向地盤反力係数
=× (kN/㎥)
=水平方向地盤反力係数の基準値
=斜面傾斜に関する補正係数
上記の通り、レベル計算は 傾斜面は補正した にて設計しています。
Q:擁壁裏の杭式基礎設計では擁壁への影響について多く質問されますが、ブロックガードはどのように考えていますか?
A:基本的に擁壁への影響を考慮した設計を行っています。
擁壁に影響を及ぼさない仮想地盤線を谷側勾配として設計しています。
Q:勾配や擁壁への影響を考慮する場合としない場合では、杭長はどのくらい違いますか?
A:設計条件によって変わります。
特に地質が悪かったり勾配がきつい場合、杭長が1.5倍程度変わる場合もありますし、支柱の規格も変わる可能性があります。その場合には直工費が全く違ってきますので、条件をよく打合せて頂きたいと思います。