安心落石エネルギー吸収システム編
Q1:ブロックガードは最大落石吸収エネルギーが500kJ程度との事ですが、他の工法に比べて比較的小さいのはなぜですか?
A : ブロックガードのデザインコンセプトは”安心”です。
オリジナルな設計手法をなるべく控え学会刊行書籍等を準拠した工法です。
その為落石吸収の計算は網・支柱曲げ15°、ロープ張力又は緩衝機構のみで行っています。
Q2:もっと具体的な計算の違いを教えて下さい。
A:具体的に他工法と比べて吸収エネルギーの低下する要因は以下となります。
- 支柱曲げによる吸収を落石対策便覧の15°を準拠している為、準拠していない他工法に比べ吸収エネルギーは低下します。
- 緩衝システムで計算する場合も最終的にはワイヤーロープで落石は止まる事から、上記の計算式でOKでも、
ワイヤーロープの破断チェックを行っているためにNGとなる場合が多くあります。 - その他の計算手法を使用していません
Q3:では他にどのような計算手法があるのですか?
A:その他には下記の計算方法があります。
- 落石計算は存在せず実験のみの計算書。
- 落石対策便覧の支柱曲げ15°を準拠せず、合成支柱の曲げ吸収を40°程度までとする計算。
- 緩衝機構による落石吸収を落石が当たらないロープ全体に吸収を期待した計算。
- 落石が防護柵の上部から下に落下する際のエネルギーロス(ポケット式ロックネットで使用される計算式)を防護柵に取り入れた計算。
Q4:他工法が使用している計算を使用しないと吸収エネルギーが上昇せずブロックガードには不利と思いますが?
A:その通りです。しかし安心がテーマである以上、自身が納得出来ない計算を使用する事はできません。
上記計算の落石吸収のすべてを否定しているわけではありませんので、ブロックガードは無駄の無い最適設計を提案すると共に、強度に余裕のあるリダンダンシー(冗長性・設計余裕)に優れた工法であるという事になります。
ありがとうございます。ブロックガードが安心で無駄がなく、また設計余裕のある工法だという事が良く理解出来ました。